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今後の個人商店の経営を考える

個人商店の経営をみると、この三〇年間、顧客ニーズが多様化した時代であるといわれています。
その中で、消費者意識と商品やサービスに関する情報収集の方法の変化があると指摘されています。
N研究所による意識調査をみると、「とにかく安くて経済的なものを買う」人は二〇〇〇年には五〇%にのぼりましたが、二〇一八年では三四%に低下しています。一方、「多少値段が高くても品質の良いものを買う」は、二〇〇〇年の四〇%から二〇一一年には四四%、「自分のライフスタイルにこだわって商品を選ぶ」は二三%から三二%へ上昇。また、「安全性に配慮して商品を買う」も二九%から三六%へと上昇しています。
価格の安さを重視する消費者が減少し、自分にとって大切な物を重視する消費者が増加している変化が読み取れます。
次に、消費者の変化を加速させているのがインターネットやスマートフォンに代表される技術変化です。
総務省の調査では、インターネットにアクセスした経験がある人の割合は、一九九七年には九.二%でしたが、二〇一九年は八九.八%まで上昇。インターネットをより手軽に使えるようにしたスマートフォンの保有率も二〇一九年には八三.四%と急速に普及しています。
これらのことが、より自分に合った商品を求める人の増加を加速化させたのです。
消費者自身が商品・サービスの情報を探しに行くようになってきた時代になっているという認識に立って、大手企業にも「単にIT(情報技術)で合理化して安くてよい商品を作る時代ではない。ITで消費動向を捉えつつ、新たな価値ある商品・サービスを創造する」方向に転換すべきという意見も出始めています。
そのような中、個人商店はどのような対策を取ったら良いのでしょうか?
結論からいいますと、“トレンドに振り回されるのではなく、自分の店の価値で顧客を誘引する”ということになります。以下、順を追って説明しましょう。

<1> 自分の店の価値を確認・発掘・創造する
個人商店では自分で扱っている商品の価値を発信する以前に自分の扱っている商品の価値を認識していない店もあります。
また、持っていると思っていても強い認識を持っていないのではないかという店を見かけます。
店主、あるいは店を手伝う家族が、商品の価値をどのように認識するのか考えていきましょう。「価値」がある商品といっても消費者にとっていろいろな定義があるのではないかという意見はあります。
しかし、その事はさておいて、私自身の価値は何なのかと、まず考えてください。
食品スーパーMの店主は、自身の専門性・独自性より「良い食品」(価値ある商品)を提供したいと考えており、良い食品とは、第一に「食味」、第二に「原料と製造方法」、第三に「添加物や農薬の使用」を挙げます。
第一の食品はおいしさ、第二はその土地柄や風土から生まれるものを大切にする、第三は安全な食品、これら三つの全てが合格点に達しているものと確認して、これを経営理念に店を発展させています。
お店の価値は、扱う商品・サービスに反映されますが、もう一つ、たい焼き店(発掘・創造)の事例を紹介しましょう。
S店(東京S区・お茶屋)は飲食店等を営む事務所が混在する近隣型商店街に位置します。
お店は、屋久島で無農薬栽培されたお茶(=価値がある)を取り扱うも、売上は減少傾向にありました。
そこで、頑張り屋のSさんの奥さんは店内を改装し、一角にたい焼き店を併設しました。そして、このたい焼きの餡は信頼できる専門業者が作ったものを仕入れ、それを入れたたい焼きを販売。売上にそこそこ貢献してはいましたが・・・。
奥さんは、自分がお茶屋なのでどうしても業者の抹茶餡の味は納得できませんでした。そのため白インゲンを買ってきて、それを焚いて、本業のお茶屋から仕入れてきた京都の抹茶を混ぜ込んだ抹茶餡を作り、当店だけのたい焼きを作りました。本人もびっくりするほどのおいしさに仕上がりました。

<2> メッセージを発信する
個人商店がどんなに価値のある商品を置いても、それが顧客に伝わらなければ意味がありません。
従来からのメッセージの伝え方の強力な手段に「POP」があります。
POPは “ポイント・オブ・パーチェス” の略で、販売時の手助け的な意味を持ちます。
以前は百貨店勤務をしていたK氏は、次のように話します。
当時の百貨店は専門の指毫者がいて、売場の出したい情報をきれいに書いていました。しかし、文字量が多いと販売促進の担当者が「見た目が良くないし、文字が多くては誰も読んでくれない」と書き直しを命じていました。
これでは商品の価値が伝わりません。先程の抹茶たい焼きのケースでは、奥さんは前述したことをそのまま分かり易く説明書きをし、店内に掲示することにしました。
こんな長い文章では読んでくれないかもしれないと「この抹茶たい焼きは一度食べて頂きたいのです」のタイトルを付けて、そのくだりを書いて掲示したのです。
いままでは三日間で八個しか売れていなかった抹茶たい焼きは、その後の三日間で三五個売れ、一週間後は四五個と販売数を伸ばしていきました。
価値をどう伝えるか、そして多様化する消費者の琴線を動かせるか、このメッセージを発信する重要さは、ご理解いただけると思います。

最後にお店の価値を高めるために役立つ「「お店の価値」引出しインデックス」を掲載いたしますので、ご活用ください。

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